Fishing

 

●序章

釣りに興味を持ったのはやはり映画の影響だ。1992年公開の「リバー・ランズ・スルー・イット」。

公開初日に見に行った。2回続けて見た。帰りに新宿のL.L.Beanでフライフィッシングの道具を検討した。
いつもと同じ趣味にハマるお決まりのコースだ。

この当時アウトドア系の釣りといえばルアーフィッシングが中心だった。

フライは道具も釣り方も複雑、さらに日本の渓流は狭い所が多く、映画の様に豪快にロッドを振り回して釣れる場所も少なかったからだろう。

だが、「ビッグ・ウェンズデー」が日本のサーフィンに大きな影響を与えたのと同様、この映画の公開が日本のフライフィッシング人口を大きく増大させたのは間違いない。

もちろん自分もこの映画から生まれた多くの新人フライフィッシャー同様、ブラッド・ピット気取りでフィールドへ飛び出した。

●フライフィッシングを始めるまでのこと

最初のタックルはL.L.Beanのフライフィッシングスターターセット。

当時付き合っていた彼女が、「リバーランズ・スルー・イット」を一緒に見たあと、自分があまりにフライフライとうるさく言うものだから観念してプレゼントしてくれたものだ。

 

自分は小学生の時の釣堀以外まったく釣りの経験がなく、さらに釣りをやっている知人も皆無だった。

インターネットがまだ普及していない時代、フライフィッシングに関する知識はすべて本や雑誌で仕入れたものだ。
早速その仕入れた情報を元に、近くの空き地でキャスティングの練習を始めた。それと同時にフライフィッシングの基本的な知識や水生昆虫の生態なども独学で学び始めた。

いろいろ調べる内にフライの楽しみは実際の釣りだけではなく、タイイングというフライを自分で作る作業にもある事が分かった。そこで早速タイイングキットを買ってきて本を片手にフライ作りに取り掛かった。

最初は難しかったが、基本を覚えると何とか釣れそうな感じのフライを作ることが出来るようになった。

2週間もすると、キャスティングもだいぶ上達し、フライに関する知識もかなりついて、もういっぱしのフライフィッシャーになった気分だった。

 

彼女が訪ねて来て、タイイングをしながら専門書で仕込んだフライに関するウンチクを語る自分に質問した。

彼女: 「それで、もう何匹くらい釣ったの?」

自分: 「いや...。まだ釣りに行った事ないんだ」

彼女: 「......。」

そこで自分も気がついた。順番が違う。目的と手段が逆になってる。
普通はまず釣りに行って実戦で学びながら、徐々に自分でフライを作ったりするもんだろう...。

彼女に呆られながらも自分でも反省し、早速実戦に赴くことにした。

●初めてのフライフィッシングのこと

初めての実戦は、さすがに一般河川は敷居が高いので近場の管理釣り場に行った。神奈川県の道志にあるリヴァスポット早戸だ。

今は全線舗装されているが、当時は近くまで行くと未舗装で愛車のポンコツBeetleは悲鳴を上げていた。
やっとの思いでたどり着くと、管理釣り場といっても普通の川に魚を放流しているだけ。かえってアウトドア感バッチリ、いやでも気持ちが高揚してくる。

 

実戦に先立ち、タックル類だけでなく小物類や服装もバッチシ買い揃えて準備万端、いよいよ ''脳内'' ベテランフライフィッシャーマンの実戦デビューだ。

まずタックル類の準備だ。正直フライフィッシングは準備が非常にめんどくさい。ラインだけでも3種類をつないで使用する。この日に備えて家で十分練習を積んできたつもりだったが、やはり家でやるのとフィールドでは勝手が違う。初心者だと見破られないよう周りの視線を気にしながら何とか準備を済ませると、今度はライバルたちの偵察だ。

今ではフライフィッシャーもずいぶん増えてきたが、当時フライは圧倒的少数派。数人のフライフィッシャーを見つけ観察したがあまり釣れてなさそうだ。多数派のルアーの方がぜんぜん釣れてそう。

しかもこの釣り場は後方が狭い。「リバーランズ・スルーイット」みたいに豪快にキャスティングする事は到底出来ず、なんかチンマリした感じ。
気を取り直し、自分もチンマリしたキャスティングでついに実践を開始した。

やはり ''脳内'' と実戦は違った。頭の中で描いていた手順がまったく思い通りにいかない。向こう岸までラインは飛ばすは、フライは水底の枯れ木に引っかかって取れなくなるは。挙句の果てには大きくキャスティングしすぎて後ろを歩いていた人の服にフライの針を引っ掛けちゃうはで、かなり迷惑な初心者丸出し状態だった。

それでも大量のフライを無駄にしながら、数時間後には何とかコツを掴んできた。

そこでこの日のために自分でタイイングしたいろいろな種類のフライを実戦で試してみる事にした。いちいちフライを付け替えるのは面倒だったが、数時間後ついにその中の黒のマラブーがヒットした。

「釣れた!」

初めて釣った魚は20cm位の小振りなイワナだった。
その後はこの黒のマラブーが大ヒット! 投げれば釣れる位の入れ食い状態だった。

また、リヴァスポット早戸には釣った魚をさばく流し場がある。そこで他の人がやってるのを盗み見しながら、自分でも釣った魚をさばいてみた。グロテスクでちょっとかわいそうだったが、これもコツを覚えればけっこう簡単で、早速持参したシングルバーナーで塩焼きにしてみた。自分で釣った魚を食べるのは初めてだったので大変美味でおいしかった記憶がある。

こうして初めての実戦はまずまずの釣果で終えることが出来た。

●フライフィッシングの魅力のこと

フライフィッシングを始めた部分から書き始めてしまったが、ここで自分が思っているフライフィッシングの魅力について書いてみたいと思う。

フライフィッシングは日本語で言うなら疑似餌釣りのひとつだ。生き物の餌を使うのではなく、鳥や動物の毛などを使用し、水生昆虫等、魚の餌に似せた疑似餌を作製して釣る方法。要はいかに本物の餌に近づけるか、魚とのだまし合いだ。

 

疑似餌を使った釣り方でいちばんポピュラーなのはルアーフィッシングだ。同じ疑似餌釣りでもフライフィッシングとは多くの相違点があるのだが、一番の違いはフライフィッシングの代表的な釣り方であるドライフライを使った釣りにあると思う。

ドライフライフィッシングは疑似餌であるフライを川面に浮かせて川の流れに流して釣る方法だ。魚の餌である水生昆虫(カゲロウなど)は成虫になるとき川面で羽化する。流れのある川面での羽化なので成功率は低い。かなりの確率で羽化に失敗して川面に流され、それが魚の格好の餌になる。ドライフライフィッシングはそのシチュエーションを再現し魚をだます釣り方だ。

このドライフライフィッシングの醍醐味は、餌となるフライが川面に浮いているため、魚がフライに食らいつく瞬間が見れることにある。川底を泳いでいる魚がガバっと顔を出しフライに食らいつく野性的な瞬間を目にすれば誰もが興奮するはずだ。

対してルアーフィッシングは、魚がルアーに食らいつく瞬間は見れるのだが、それは川面ではなく川の中での出来事で、この違いはデカイ。

まあ、魚がルアーを追いかけて食らいつく瞬間も結構興奮で、これがルアーの醍醐味だったりするのだが。

 

また、自分がフライフィッシングに引かれていったのはその奥深さにもある。

たとえば初めての川に行って、生息する魚が何を餌にしているか分からなかったとする。
そこでベテランのフライフィッシャーは何をするかというと、

①まずパイロットフライと呼ばれる汎用性の高いフライを使って何とか魚を1匹釣り上げる。
②釣った魚の胃の中身をストマックポンプというスポイトをちょっと大きくしたような器具で吸い出す
③その中身を見てその魚が普段何を捕食しているのかを調べる。
④その水生昆虫が羽化した姿に一番近い形のドライフライを選択して釣りを始める。

この話のポイントは、 ''胃の中身の水生昆虫が羽化した形'' の知識があるかという事だ。ベテランフライフィッシャーの水生昆虫に関する知識は学者にも引けをとらないという。

ここまでいろいろ書いたが、自分がフライフィッシングに惹かれたのは映画の影響という事もあり、基本 ''見た目'' 。要は魚を釣りたいというより、そのファッション性に惹かれた部分が大きい。

フライフィッシングは道具を含めすべてが非常に機能的で、自分は機能的な美しさを持ったものが大好きだ。

モノや形から入るタチの自分には ''ど真ん中'' だった。それだけの事だ。

●フライフィッシング道具のこと

フライフィッシングの道具はみな機能的で美しい。
モノ好きの自分はフライフィッシングにのめり込むうちに当然のごとく道具沼にハマっていった。

ロッド、リール、フライボックス、ウェア、バッグ、タイイング等、基本ツールから小物までかなり散財した。

 

★フライボックス

まず欲しくなったのはフライボックス。小窓がたくさんついたフライを入れるアルミケースだ。

最初に買ったのは国産ブランド製だったが、フライも増えて収納しきれなくなったため、新たに購入したのが英国の名品、Rホイットレー(Richard Wheatley)のドライフライ用コンパートボックス。価格は3万円位だった。

こいつにフライを満載して、釣りをやらない人に見せびらかすと大抵 「すごい!」 の言葉が返ってくる。
至福の瞬間だ。その後同じRホイットレーのウェット用フォームフライBOXも購入。

Rホイットレー(Richard Wheatley)のフライボックス
 

''持っているだけで嬉しくなってくる''

そういう道具がいくつかあるが、このRホイットレーのフライボックスもそのひとつだ。

なぜかフライフィッシングをやる人は、このフライボックスに並々ならぬ情熱をかたむける変わり者が多い。

★ロッド&リール

最初のL.L.Beanのタックルはプレゼントされた物のため長く使っていたが、1年位使ってると傷みも出てきて買い替える事にした。

L.L.Beanのタックルは初心者用の入門キットだったため、今度はちょっと人に見せびらかしたくなる様なブランド物が欲しかった。だが上を見てたらきりがない。自分の財布と相談しながら検討した結果、ロッドはオービス(Orvis)、リールはハーディ(House Of Hardy)の物をを購入した。

オービス(Orvis)のロッド / ハーディ(House Of Hardy)のリール
 

オービスはアメリカの老舗ブランドでフライフィッシングの定番メーカーのひとつだ。アメリカ好きの自分としてははずすことのできないブランドといえる。

L.L.Beanのロッドは5番手で汎用性の高い物だったが、自分は小型のヤマメやイワナしか釣らないので、今回は少し小さめサイズの3番手を選択した。Full Flex4.5の7`3`(セブンスリー/7フィート 3インチ = 2.2098メートル)というモデルだ。価格は8万円位だった。
付属のグリーンのハードケースには誇らしげに ''Orvis'' の文字が縫い付けてあり、すぐにでも見せびらかしたい気分だった。

ハーディは英国王室ご用達のフライ道具やバッグなどを作っている老舗ブランドで、フライフィッシャー憧れのブランドのひとつだ。

購入したのは小さめのロッドに合わせて、LightWeightシリーズのフェザーウエイトという小型リール。価格は3.5万円位だった。
こちらも付属のケースには誇らしげに ''英国王室の紋章'' が印刷されており所有欲をかきたてた。

本当は使用感などインプレ的な事を書きたいのだが、このロッドとリールを買って間もなくバイクで怪我をしてしまい、その後釣りに行かなくなってしまった。よってほとんど使った事がないのでインプレは書けない。

★ウェア類

最初に書いたが、自分がフライフィッシングに目覚めたのは「リバー・ランズ・スルー・イット」を見たからだ。

だが正確には、ブラッド・ピットがあまりにカッコよく、自分もあんなスタイルで豪快にキャスティングをしてみたいと思った、というのが正しい。だがさすがに ''ど素人'' の自分がいきなりブラッド・ビットスタイルでフィールドに出る勇気はなく、最初は下の写真右の人みたいな一般的フライフィッシャースタイルでウェア類を揃えた。

 

まず基本はフィッシングベストだ。ポケットがいっぱい付いててフライボックスや小物類が収納出来る。ちなみに胸に付いてるフサフサした物は、フライ交換の際、濡れた使用済みのフライを付けて乾かすための物だ。

最初は基本色のカーキ色の物を購入したが、綺麗な水色に一目惚れして即買いしたのが下のウルフ(Wulff)のベスト。価格は1万円位だった。丈が短いショートタイプで、これだとフライボックスなどでポケットがブクブクになっても様になる。ウェーダーとの相性もバッチリでお気に入りの一品だった。

そのウェーダーが下の写真のアングラーズハウス(Anglers House)のP7バリアだ。

アングラーズハウスは国産ブランドだがロゴマークがアメリカちっくで以前から気になっていた。このウェーダーもデザインや色合いが自分が求めていた感じに近かったため迷わず購入。ただ人気商品だったため、使っている人も多いのが難点だった。

管理釣り場ばかり行ってたのであまりで出番はなかったが、こいつを着用すると釣り人気分が増幅し気持ちが高揚したのを憶えている。

ウルフ(Wulff)のベスト / アングラーズハウス(Anglers House)のウェーダー
 

ウルフのフィッシングベストはお気に入りだったのだが、やはりフィッシングベストを着用するとブラッド・ピットっぽくない。そこでベストはやめて、道具類はショルダーバッグに収めようと考えた。 ブラッド・ピットが魚籠(びく・釣った魚を入れておく籠)をたすき掛けにしてたのがカッコよかったので、それをショルダーバッグで再現しようと考えたのだ。そこで購入したのがハーディ(House Of Hardy)のバッグ。価格は3万円位でリールとお揃いのブランドだ。

実はこのブランドの名前はフライフィッシングを始めるずっと前から知っていた。高校生の頃雑誌のPopeyeで ''釣り用のバッグは機能的'' みたいな特集が組まれてて、そこでハーディが紹介されていたからだ。だが当時は高価なためまったく手が届かなかった。そんな事もありこのバッグを手に入れた時はすごく嬉しかった記憶がある。

ツバが皮製のフィッシングキャップはアングラーズハウス(Anglers House)製。使い込んできたため最近イイ感じにヤレてきた。

ハーディ(House Of Hardy)のバッグ / アングラーズハウス(Anglers House)のキャップ
 

これら以外にもライン、小物類、タイイング器具やマテリアル(タイイングの材料)など、短期間でかなり激しく散財した。今さらながらこの頃(1993年頃)の自分の好奇心の強さには呆れるばかりだ。

●タイイングのこと

先に書いたように、タイイングとはフライを自分で作る作業の事だ。

フライボックスが満タンになるくらいフライを買うと結構な金額になる。フライの購入費用を節約するために始めたタイイングだが、始めてみるとこれがかなり楽しい作業ですっかりハマってしまった。

 

作り方を簡単に説明すると、バイスという器具に釣り針を挟んで固定し、マテリアル(鳥や動物の毛)を専用の糸で巻きつけて、餌となる水生昆虫などの形に近づけていく。
まあ、プラモデル作りみたいなもんで、''男の趣味'' って感じかな。

タイイング器具は、最初安物のセットを購入したが、バイスの精度が悪くすぐに買い替えた

器具もそこそこの値段がするが、金がかかるのがマテリアル。特に高額なのが鳥の羽で良い物だとひとつ1万円位する。だがハマったら止まらないのがこの頃の好奇心旺盛な自分。大枚を払ってひと通りのタイイング器具、マテリアルを揃えた。

その後は実際の釣りよりフライ作りの方に夢中になった。バイクで怪我して入院していた時は1日中タイイングしてて ''毛鉤師'' と呼ばれてたほどだ。

自分で作ったフライたち
 

タイイングの魅力は作る楽しみと同時に、自分で作ったフライで魚を釣り上げた時の喜びにある。

フライフィッシングは ''魚との騙し合い'' なので、自分のフライで魚を騙したのと市販品を使ったのとでは、同じ釣ったのでも喜びに大きな違いがある。

自分で作ったフライで、たしか ''エルクヘアカディス'' だったと思うが、始めて釣り上げた時は本当に嬉しかった。思わず釣った魚に「君はボクに騙されたんだよ」と話しかけたほどだ。

今ではすっかりフライフィッシングもタイイングもやらなくなってしまったため、フライの作り方もすっかり忘れてしまった。でもタイイングはまた機会があったらやりたいな

★フライタイイングのベーシック Vol.1 / ★フライタイイングのベーシック Vol.2
 

●ルアーフィッシングのこと

ルアーフィッシングは自分の趣味嗜好とどうも合わない。

フライを始めてもほとんど興味がなく、一応ロッドとリールは持ってたが、当時はほとんど使う事はなかった。理由はブラックバスという魚が嫌いだから。あの魚はヤマメやイワナの様な美しさがない。ただでかくて獰猛なだけだ。だが最大の理由は、ルアーをやってる人をカッコいいとは思わなかった。ただそれだけの事。

最近ルアー好きの友人の誘いで、年に1~2度管理釣り場に行くようになった。
釣り場に着いた時には ''フライフィッシングで'' と思うのだが、どうしても面倒くさくなってしまい手軽なルアーを選択してしまう。

そこには ''コダワリ'' というものをまったく感じない、昔とはまったく違う自分がいる。

 

ルアーフィッシングはまったく興味の範疇外だったのだが、唯一好きなブランドがある。スウェーデンの釣具メーカー、アブ・ガルシア(Abu Garcia)だ。フライに夢中になっていた時期に、なぜか買ってしまったルアータックルもアブ・ガルシアだ。理由ははっきりしないがロゴが気に入ってるから?

現在使っているルアータックルもアブ・ガルシアで、ロッドはTroutin Marquis TM-502UL 5' 0''

リールはクラシックスタイルのカーディナル33をずっと愛用していたが、最近調子が悪くなって新型のカーディナル300 UMに買い直した。本当はカーディナル33を買い直すか、もしくは復刻版のカーディナル3が欲しかったが、使い勝手と価格的な問題を考え、安価でコストパフォーマンス抜群のカーディナル300 UMを選んだ。

アブ・ガルシア(Abu Garcia)カーディナル33 / アブ・ガルシア(Abu Garcia)カーディナル300 UM
 

機能的なことを考えれば絶対国産のダイワやシマノの方が優れているのは間違いない。

だが、好奇心の衰えと共にモノへのコダワリが薄れてきた自分にとって、ダイワとシマノだけは絶対譲れない最期の一線だ。

ルアーフィッシングをやるようになってルアー(エサ)もひと通り揃えようとしたのだが、基本だけ揃えてもかなりの散財になってしまう。今回はあきらめてスプーンだけに絞って揃える事にした。まあ、ルアーにはほとんどコダワリというものがないのでこれで良しとする。揃えたスプーンは小型のルアーケースに収納。各色揃ってなんかイイ感じだ。収納オタクの自分としてはルアーボックスも考えたがバイクでの移動を考え断念した。

 

バイクでのロングツーリング用にパッグロッドも購入。A4の収納ケースにルアータックルを収めてツーリング用釣りセットの完成だ。

●後記

フライフィッシングはバイクでの怪我をきっかけにまったく行かなくなってしまった。ちょっと飽きていたというのもあるが、最大の理由は面倒になってきたから。本来楽しみの一つでもあるべき釣り前の準備が、だんだん億劫になってきた。一緒に釣りに行く仲間がいなかったのも大きい。

フライフィッシングに限らず、自分が趣味にハマるパターンはみな同じだ。最初の勢いは人並み以上。そこそこのレベルまでは極短期間で達するのだが、その上のレベルまでには到達することはない。

要は持続力がないのだ。

そこそこのレベルというのは知識のみで到達できるが、その上のレベルは体験に基づく経験値が必要になってくる。この壁を越えきれずにいつも挫折してしまうのだ。本当はこんなこと考えなくても普通に楽しんでいれば自然と経験値は身に付いてくると思うのだが、飽きっぽい性格もあり、夢中になっていたものを簡単にあきらめてしまう。

また、自分は趣味を通じた友人を作ることが苦手だ。元々の友人と自分の趣味を行うことはあるが、趣味を通じて新たな友人が出来たことがほとんどない。たまたまきっかけが無かったのか、はたまた性格的な問題なのかよく分からないが、これは致命的に淋しいことで、今まで趣味が長続きしなかった大きな理由だ。

フライフィッシングはこれらの傾向が特に強かったので、趣味としては2年間程の短命に終わっている。

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